こんにちは、格ゲーブロガーの拓です。
今回の記事のテーマは、「差し込み」です。
中間距離にいる相手に対し、こちらから動いて技を当てにかかる事です。
多くの格ゲーマーから憧憬の念を集める「地上戦」というカテゴリにおいて、
「差し込み」は欠かせないパーツの一つです。
「差し込み」は非常に奥が深く、格ゲー歴そのものは10年以上の筆者でも
今なお完全な答えには辿り着けてはいません。
それでも、この記事が読者の皆さんにとって
「差し込み」について理解する足掛かりとなればと思い、
筆者の持てる知識を出し惜しみなく記載していく事としました!
よければ、参考にしていってくださいね。
それでは、どうぞ!
大前提:「差し込み」は、あくまで「差し返し」を狙っている相手を崩す手段!

- 差し込み(相手に技を直接ぶつけに行く)は、差し返しに勝つ。
- 置き(相手の動きに丁度噛み合うよう技を出す)は、差し込みに勝つ。
- 差し返し(相手が目前で空振りした技のスキを突く)は、置きに勝つ。
こういった差し合いの3すくみの話は、
格闘ゲームをやっていればどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
即ち、差し込みは「差し返し」を狙っている相手にこそ有効な選択肢です。

「差し込み」や「置き」を狙い続ける相手に「差し込み」を狙うのは、
ただじゃんけんに負けているだけです。
その時、勝つために必要な行動を冷静かつ淡々と積み重ねるのが
格ゲーで勝つ上で最も重要という前提は忘れないようにしましょう。
「差し込み」の基本は、技のリーチ先端を届かせる事!
「差し込み」の前段階として前歩きで相手に近づく必要がありますが、
前歩き中はガードが解かれた無防備な状態で相手に近づいていく事となります。
この前歩き中に相手の攻撃されると、モロに食らってしまうため
相応にリスクが大きいです。

リスクを恐れないのは悪い事ではありませんが、
効率よく勝つためにはリスクが大きい行動はなるべく最小限で済ませたい所です。
そこで前歩きする距離をなるべく抑え、最速で相手に攻撃を届かせるために
技の先端距離を当てにいくのが「差し込み」の基本中の基本です。

予備動作たる「踏み込み(前歩き)」の練度が差し込みの肝となる

「差し込み」を決めるにはまず、
こちらの技が届く間合いまで前歩き等で近づく行程が必須となります。
この「差し込み」の前準備たる前歩きの事を、便宜上「踏み込み」と呼称します。
この踏み込みは、やる事は地味ながら
操作技術(コントローラーの練度)と対戦経験が大きく問われる要素です。
何故なら、実戦では対戦相手も前後に動き回るため
踏み込む距離やタイミングを測るのが非常に難しくなるからです。


▲その場で止まっている相手に差し込むだけならさほど難しくありません。しかし自分と相手が前後どちらに歩いているかを正確に把握しつつ、間合いとタイミングを測るとなると難易度が急激に上昇します。
歩きによる間合い管理が重要なゲーム性である『ストリートファイター』では、
この「踏み込み」の練度=地上戦の上手さと言っても過言ではありません。
こればかりは、対戦を繰り返しながら
相手の歩きを見ながら間合い調節する感覚を養っていくしかありません。
差し込む時に、ガードは不要!
「差し込み」を仕掛ける際にはガードを入力しない、という事が地味ながら重要です。
例えば、前歩きで踏み込んでからしゃがみ中Kを差すという過程において
- 「→」に操作:前歩き
- 「↙」に操作:しゃがむ(しゃがみガード)
- 「中K」ボタンを押す:しゃがみ中K
といった手順で入力してしまう事があるでしょう。
これでは入力の都合上、歩いてからしゃがみ中Kを繰り出すまでに
どうしても無駄なロスが生まれます。
そこで、
- →:前歩き
- ↘:→から最速でしゃがみ状態になれる
- 中K:しゃがみ中K
この手順で入力するのが理想的な「差し込み」という事になるのです。
もちろん一瞬ガードを入れて様子見を入れることで、
相手が手を出してない時だけ中足が出るよう仕向ける(いわゆるオート差し返し)等の、
明確な意図があってしゃがみガードを挟んでいるならOKです。
しかし、あくまで相手が(差し返し狙いで)様子見する事を読み、
相手を捉えるための攻撃しにいくのであれば話は別。
わざわざガードを入れるのは、ただ操作手順を無駄に増やしているだけになります。

攻撃モーションに入ったら結局ガードは出来ない以上、
わざわざ手間をかけてガードを入力する意味はありません。
これは、ある程度格ゲー慣れしてきて
「隙あらばガード」という癖がついている人こそ意識すべきことでしょう。
相手のリーチの奥深くまで踏み込み、”圧”をかけろ!

ここまで、「”差し込み”は技の先端当てをすることが基本」という前提のもと
話を進めてきました。
しかし、原則としてスト6では技の先端当てからは
強力なコンボや攻めを仕掛けられないよう調整されています。
そのため、基本的な動きのみに留めていては
「差し込み」に見返りを見出す事が難しいのです。
そこで、「差し込み」からまとまった見返り(ダメージ)を得るためにも
敢えて技のリーチ先端当ての距離を越え、更なる深みまで踏み込む必要があるのです。
歩き投げを通すことが「差し込み(踏み込み)」のゴール

中距離から投げ間合いの内側まで入り込み、
通常投げを通す事が「差し込み」の到達点と言えます。
技の先端を差し込む場合、コンボに繋げる事が難しい上に相手にガードで凌がれる可能性が高く、
まとまったダメージを得られない事が多いです。
ですが、相手の懐まで踏み込んで投げまで決めるとなると、
相手の「ガードしていればいい」という前提を崩壊させることが出来るのです。
深く踏み込もうとすると、遅らせ置き(ファジー暴れ)で防がれる恐れがある
対戦相手からすれば、ズンズン踏み込んでからの投げといった択を通されるのは
流石にムカつくし不都合です。
ですが、深く踏み込むという事は
それだけ間合いに入ってから実際に技を繰り出すまでにロスがあるという事。
これに伴い、無理に深く踏み込もうとすると
- 「差し返し」狙いでガードしてたら、相手が深く踏み込んできた!
- 相手の踏み込みを確認したから、「置き」に切り替えよう!
- てか、ガードしながら適当なタイミングでボタン押しとけば良くね?
という判断の余地を相手に与える可能性が高まるのです。
▲さしずめ、「遅らせ置き」とも言うべきテクニックでしょうか。いわゆる「ファジー暴れ」と呼ばれるテクニックと原理が非常に良く似ています。
このように、ガードしつつボタンを押すタイミングに変化をつける守り方は
格ゲーの定番テクニックです!
歩きガードを刻み、守りを固めながら相手の動きを観察しよう!
上の項目では、「差し込む時にガードは不要」だと説明しました。
とはいえ、流石に相手の懐まで踏み込もうという時まで毎回ノーガードだと
相手に付け込むスキを与えてしまいやすく、「置き」の的になってしまうでしょう。
そこで、踏み込みながらも有事の際には咄嗟に操作キーを後ろに切り替えてガードしていく、
いわゆる「歩きガード」と呼ばれるテクニックが有効です。
相手が技を振ってきそうなタイミングでガードを刻みつつ、
少しずつ踏み込みを深くしていきましょう。

ただし、ここで注意点。
歩きガードで相手の攻撃をガードしにいく”だけ”では意味がありません。
歩きガードを使う目的は、あくまで
「この相手は、どの程度深く踏み込んだらボタンを押してくるか?」といった
相手が置き技(ファジー暴れ)を繰り出すタイミングのクセと傾向を見定める事です。
相手のボタンを押すタイミングの癖と傾向を見定めたら、
そこにリターンを取れるような「ファジー暴れ潰し」へ繋げていきましょう。
歩きガードはあくまで布石であり、
歩きガードをすることが目的ではないという訳ですね。
ファジーのタイミングを毎回散らすのは非常に難しく、
大抵の場合は「個々人が一番信頼しているタイミング」があるものです。
相手が一番信頼しているタイミングを見抜き、
的を絞って潰しにかかりたいところ!
ファジー暴れを潰す事ができる、絶対的な手法はない!
とはいえ、ファジー暴れの具体的なやり方を説明するのはかなり難しいです。
なんなら、ファジー暴れを潰す絶対的な手法はないと言っても過言ではありません。
何故なら、ファジー暴れの潰し方には
- 間合い
- 使用キャラの組み合わせ(歩き速度の差、技相性など)
- 相手がどのタイミング(フレーム)でボタンを押してくるか
- 相手がどの技を暴れに用いるか
といった様々な要素が絡み合って、その時々の最適な選択肢が変化するからです。
なので、こればかりは個々人が最適な潰し方を追求していくしかありません。
いくつかの例を挙げておくので、参考にしてみてくださいね!
- 歩きガードした後、硬直差有利を活かして攻める(打ち返しを狙う)
- 相手の「遅らせ置き」の発生前を攻撃し、カウンターを取りに行く
- 一瞬だけ前に歩いてから下がり、ファジー暴れを引っ張り出した所に「差し返し(の形)」でパニッシュカウンターを狙う
- 体の一部からやられ判定がなくなる技を使う(ザンギエフの前中K等)
ファジー潰しからのコンボを意識させて、歩き投げを通せ!
絶対的なやり方が存在せず、難易度が高いファジー暴れ潰しですが
成功すればカウンターヒットやパニッシュカウンター始動のコンボを決められるという
大きな見返りが得られます。
こういったコンボを決める事ができれば、
相手からしても「流石に暴れづらいな」と思うようになってくるでしょう。

こういった大ダメージコンボを印象づけて、「暴れづらいな…」という印象を相手に与える事に成功すれば、
晴れて歩き投げを通せるようになります!

これで「差し込み」の基本的な流れは完成です!
という訳で、随分と長くなってしまいましたが、
何がなんだか分からなくなってきたら、
基本に立ち返って「技の先端を当てる」を徹底していきましょう!
ここまで書いておいてなんですが、
スト6には「差し込み」以外にも様々な駆け引きがあるので、
差し込みだけに固執してしまうと逆効果になるんですよね…。
まとめ
- 「差し込み」とは、様子見している相手に対して踏み込みながら直接攻撃すること
- 「差し込み」は、「差し返し」を狙っている相手にこそ刺さる選択肢!
- 「置き技」を狙っている相手に「差し込み」を狙うのは、ただ読み負けているだけ!
- 差し込みの基本は、技のリーチ先端を届かせる事!
- なるべくリーチが長くて、反撃もされにくい技を使おう!
- リーチ先端の距離を越えて、奥まで踏み込め!
- 歩きガードを固めながら、相手が「置き」もしくは「遅らせ置き(ファジー暴れ)」を繰り出すタイミングを探れ!
- 「遅らせ置き(ファジー暴れ)」を潰す絶対的な手法はないが、読みを通せばカウンターやパニッシュカウンターから大ダメージコンボを狙える!
- 相手をびびらせたら、ゼロ距離まで一気に踏み込んで投げろ!これが「差し込み」の極致だ!
おわりに

記事の上の方でも書きましたが、
「差し込み」は踏み込み(ノーガード)とセットとなるのがお約束です。
ガードできない無防備な時間を”意図的に”作らなければ、「差し込み」は出来ません。
即ち、場合によっては相手の置き技を真正面から受ける覚悟が必要という事。
「差し込み」は、仕掛ける際に勇気がいる選択肢だと言えるでしょう。
しかし、「差し込み」は地上戦の読み合いを回すためには
絶対に欠かせないパーツの一つです。
読み合いを回すために取り入れているのであれば、
上手くいかないからと言って悲観的になる意味はありません。
「こいつは”差し込み”がデキる奴だな」と、相手に思わせるだけで十分なのです。

「リスクを負わずに勝ちたい」等といった考え方にこそ、
大きなリスクがつきまといます。
格ゲーで勝つためにも、格ゲーをより楽しむためにも、
自分の「読み」を信じる覚悟を持ちましょう!
そんな訳で、今回はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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