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【絶対やめて!】上達したい格ゲー初心者がやってはいけないこと5選

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こんにちは。格ゲーブロガー拓です。

今回は格闘ゲームを始めたばかりの初心者、

特に脱初心者を果たし、「上手い人とも戦えるようになりたい!」と思って
日々練習している初心者の方向けに

「初心者がやってはいけないこと5選」というテーマで記事を書かせて頂きます。

恐らく、この記事を読んでいる初心者の皆さんは

  • 「上手くなるためにはどうしたらいいんだろう?」
  • 「何をすれば勝てるようになるんだろう?」
  • 「どんな事を練習すればいいんだろう?」

と、そう思いながら格闘ゲームをプレイしていることかと思います。

ですが、実際はそんなこと大して気にしなくてもいいんです。

日々ゲームを楽しんで継続することさえできていれば、大抵は自然と上達できるもの。
難しく考える必要はありません。

ただし、初心者にとっては余りにも労力対効果が悪いテクニックや上達メソッドが存在するのも、また事実です。

それに囚われていると周りの友達や格ゲー仲間にちっとも勝てなくなって心が折れてしまったり、
初心者の壁を越えられないままプレイしているゲームのブームが去ってしまったり…

といった事になりかねません。

今回紹介するものは、初心者がハマりやすい落とし穴の中から筆者が厳選したものです。

初心者の方が、当面の格ゲーライフを豊かにしていきたいなら、
是非、これらの事はしばらく意識して避ける事を意識してみて下さい。

それでは、どうぞ。

▲こちらは「スト6から格ゲーを始めた初心者の方が、最低でもMASTERに到達するまでの指針にできる」というコンセプトで執筆した記事です。良ければこちらもご覧ください。

地上戦(差し合い)を練習する

地上戦、格ゲーマーなら誰もが憧れる響きですよね。

「差し込み」「置き」「差し返し」の3すくみの話は、どこかで聞いたことがあると思います。

そして、地上戦を実現するために相手キャラの技の射程距離(リーチ)を測り、
射程距離ぎりぎりの境目をジリジリと歩く様は、言葉では説明しがたいカッコよさがあります。

目に見えない駆け引きを応酬している感が伝わってきますよね。

またこの地上戦、やることの内容自体は非常にシンプルなのも手伝ってか

「格闘ゲームの立ち回りの基本は地上戦!」

みたいなイメージを持っている人は少なくないと思います。

しかし、これっていうのは大きな誤解です。

地上戦は格ゲーにおいて、基本とは言えない技術です。

地上戦=格ゲーの基本 ではない

僕としても、「地上戦なんか全くいらない」とまで言う気はありません。

トップレベルの世界にもなると話は変わることでしょう。

しかし、ここで僕が言いたいのは

地上戦はどんな人にとっても必須のスキルではないということ。

格ゲーブロガー拓

これは何も、地上戦が好きな人にいちゃもんをつけたい訳ではありません!

「地上戦は楽しい!」と感じる事に関しては僕も否定しません。

自分も相手もお互いに自由に動ける条件下で駆け引きを繰り広げるのは、
フェアな勝負をしている感があって心地いいものです。

しかし、このフェアな状況で戦うことを良しとしている限り、
高くても五分程度の勝率に落ち着いていきます。

それでは、今以上に勝てるようになることはありません。

格ゲーの基本とは、強い技の押しつけ

格闘ゲームの立ち回りの基本は、強い技の押しつけです。

大事な事なので、2度言いました。

具体的には、

  1. キャラクターごとに設定されている「強い技(多くの選択肢にまとめて勝てる技、1発当たりさえすれば一気に勝ちが近づく技)」を見つける
  2. その強い技をガンガン振り回すことで相手の行動に抑止(プレッシャー)をかける
  3. 相手の動きの的を絞りやすくしたところで本命の技を当てに行く。

これこそが再現性高く勝率を向上させる、もっともスタンダードな手法です。

これはもう、断言してもいいです。

▲ストⅡの「飛ばせて落とす」なんかも、当時の波動拳がめちゃくちゃ強くて押しつけられる技だったからこそ、基本に則った戦術として成立していた訳です。

にも関わらず、波動拳の性能が当時と比べて明らかに低いスト6とかでも
「飛ばせて落とすは、格ゲーの基本!」としたがる勢力がいます。

正直、僕はこれに疑問を感じずにいられません。

話を戻しますが、

地上戦に持ち込むことで、間違いなく自分が有利になる!

俺にとっては、「地上戦の押しつけ」こそが最高の勝ちパターンだ!

という確信があるなら、地上戦に拘るのは構いません。

でも、そうでないなら

まずは細かい事は考えずに、強い技をぶん回しましょう。

そこから始めた方が、確実に勝ちやすいですから!

「ワシのスーパー頭突きと”地上戦”するでごわす!」

「うるせえ!お前こそ俺のしゃがみ中Pと”地上戦”しろ!」

▲これが格闘ゲームの”リアル”

遅らせ〇〇(ファジー〇〇)を練習する

遅らせ〇〇(ファジー〇〇)とは?

ガードを入れつつ何らかの技や別の防御方法を遅めに入力することで
相手からの攻めの複数パターンを同時に対応できるテクニックのことです。

格ゲーブロガー拓

相手に攻め込まれていて、耐えなければならない状況で役に立つテクニックですね!

▲代表例が「遅らせグラップ」。ざっくり説明すると、相手に投げられると思った時に投げ抜け猶予ギリギリまで引き付けてから投げ抜けを入力することをこう言います。

詳しく話すと長くなるのでここでは割愛しますが、

これを相手に密着から攻められている時に行うことで

  • 相手が最速で打撃技を撃ってきたらガードになる
  • 相手が投げてきたら投げ抜けになる
  • 相手がその場で様子見をしていたら、投げが出る

といった要領で、複数の選択肢を凌ぐことができる訳です。

これと似た手法で、複数の攻めを同時に捌く防御テクニックというものが
多くの格闘ゲームには存在します。

しかし、これを身に着ける事は最初は忘れましょう

防御より、攻撃面の強化を優先しよう

本来読み合いと思われる部分を読み合いでなくしてしまう、と聞くと
勝つためには必須レベルのテクニックだと思うかもしれません。

ですが、これを習得したからといって勝率が上がるとは限りません。

何故か…?

それは、このような防御テクニックを身に着けたところで

自分の体力を守ることはできても、相手の体力を減らしやすくなるとは限らないからです。

格闘ゲームは「相手の体力を減らせば勝ち」というのが基本ルールなので

ただ守り方だけを覚えていても、勝ちには直結しません。

そう、筆者の考えとしては

頑張ったところで相手の体力を減らせないガードや投げ抜けに労力を割くのではなく、

固め連係、ガード崩し、起き攻め、コンボなどの攻撃面にリソースを割くのを勧めたい訳です。

▲中でも、コンボと起き攻めは練習すればするだけ効果を実感できること間違いなしです。

防御テクに拘るのは、「逃げ」の姿勢の裏返し説

まあ、こういった万能の防御テクを欲しがる人の気持ちも僕には分かります。

自分もかつては、

  • 「作業だけで勝つ」というプレイを極めるべき
  • 読み合いなんて不確定要素に頼っていたら勝てない、確実に負けない手法を取るべき

といった思想を持っていました。

でもね、ある日ふと気づいたんです。

それって結局…

目の前の対戦相手と読み合う事と向き合いたくないだけじゃないのか?と、

もっと言うと、

他人と戦う事から、逃げたいだけじゃないのか?

とね。

そう、当時の僕は気持ちが逃げていたんです。

だから、「戦わずに勝ちたい」なんていう歪んだ思想に溺れてしまっていた。

格ゲーブロガー拓

数あるゲームの中で
わざわざ他人と戦うゲームをしているにも関わらず、ですよ?
冷静に考えておかしな話ですよね…

なんでこんな話をしたのかって言うと、
かつての僕以外にも思い当たる節がある人がいるはずだと思っているからです。

僕自身としては、この矛盾に気付いてからは
無理にでも攻める事を意識して戦うようになりました。

そうすることで以前よりも格段に試合内容が安定したし、

何より対戦が楽しく感じるようになったのです!

こういった体験をしているからこそ、
初心者のうちから防御テクに囚われるのはやめてほしいと思っているんです。

初心者の方には、まず勝ちやすくなる事・楽しい事から覚えて欲しい。

それが僕の一番の願いです。

ちょっと余談

また、自分にとって凄く有益なアドバイスを送ってくれた人のお言葉をシェアしておきます。

それは、プロゲーマーのふ~どさんの言葉です。

筆者は彼と実際にお会いし、スト5について短時間ながらお教え頂いた事があったのですが、その際に

「じゃんけん(読み合い)ではまず勝つ事を考えないといけない。

 だから、あいこと負けしか起こり得ない遅らせグラップは悪手」

といった考え方を聞き、凄く腑に落ちた事を覚えています。

これって格闘ゲームの本質を的確に突いた考え方でもあると思うんですよ。

▲格闘ゲームではまず、勝つ事を考えないといけない。防御とはあくまで、元から勝てる人がより勝ちを安定させるための技術。そもそも勝ててない人が守りに入ってても意味がないんです。

そもそも今時のゲームは防御テクニックに厳しい

これが昔の格闘ゲーム作品であれば、こういった防御テクニックの対策が困難な上に
調整で使えなくなる事もほとんどありませんでした。

そのため、防御テクを身に着けるだけでその対策・崩し方を知らない人を
ふるいにかけられる事もあったでしょう。

ただ、近年の格ゲー作品ではこういった細かいテクニックを開発側の人たちが把握し、

調整や新要素を加えて誰でも対策できるようにしてくる傾向にあります。

それこそ「遅らせグラップ」はスト4シリーズまでは投げに色々な技を仕込めるので対策が非常に難しいテクニックでしたが、
スト5からはシステム側から投げ抜け仕込みを徹底的に排除されています。

何故こういった調整をするのかというと、

強力な防御テクニックが存在すると「攻めた側が負ける」状況が生まれ
試合を膠着させる原因になりやすいからです。

開発側としても、遊んでくれるプレイヤーには気持ちよくゲームを遊んでほしいという
思想があるのは想像に難くありません。

だから「攻めてはいけない、動いてはいけない」などといった
我慢を強いる要素は極力排除しようとするのは不思議なことではありません。

なのでこういったリスクを負う事なく全対応できる
魔法のテクニックを頑張って身に着けたとしても、

調整や新システムによって事実上没収され、
それまでの練習の成果を無駄にされるリスクが大きくなるのです。

格ゲーブロガー拓

リスクを取らない事、それ自体がリスクになるという事。

ほんと、世の中よくできてますよね…

単発確認を練習する

続いて紹介するのが、単発確認です。

単発確認とは、一つの技が当たったか/ガードされたかによって次の連係先を咄嗟に判断する技術のことです。

そもそも「確認」とは?

格ゲーにおいて「確認」というワードが出てきたら、
大体は「ヒット確認」の事だと思って間違いありません。

ヒット確認とは、自分が繰り出した技がヒットしたか/ガードされたかによって、その後の行動を即座に切り替えるテクニックのこと。

主なヒット確認の手法:2つ以上の技で刻む

「確認」には2つ以上の技までは続けて出し、
1つ目の技が当たったかどうかで確認するという手法が主に使われています。

スト6においては、ほとんどのキャラクターで有効なのが
しゃがみ弱K→しゃがみ弱P」の連係。

弱K→弱Pまでは決め打ちしつつ、

  • 1つ目のしゃがみ弱Kが当たったら、弱Pの後にキャンセル必殺技を出してコンボへ
  • ガードされていたら、弱Pの後に何も出さない

などといった判断を、弱Pが当たる直前までに判断して切り替えます。

 ↓          ↓           ↓

 ↓          ↓           ↓

▲しゃがみ弱Kがヒットしていた場合は、しゃがみ弱Pをキャンセルして弱フラッシュナックルを繰り出し…

 ↓           ↓          ↓

▲ガードされていた場合は何も出さない

これは弱Pを間に挟むので確認ができるようになっています。

もちろん距離が近い場合は弱Pを2回出したりしてもオッケーです。

単発確認の具体例

そして、これを1つの技(単発)だけで行うのが単発確認

特に近年のストリートファイターでは重要視されるテクニックですね。

スト6における代表例が、春麗の「追突確認1

追突拳が当たった時だけ鳳翼扇やキャンセルラッシュに繋ぐことで、
ローリスクハイリターンな牽制技として運用していくことができます。

 ↓       ↓        ↓

▲追突拳を出しながらコマンドを↓↘→↓↘→まで入力しておき、当たったのを確認してKボタン!

 ↓         ↓           ↓

▲ガードされていた場合は、Kボタンを押さないようにします。

単発確認の習得は、苦行

もうお分かりだとは思いますが、

単発確認は、めちゃくちゃ難しいです。

そして、習得しようと思ったら非常に地道かつ長期間の反復練習が求められます。

そしてこれは、多くの人にとっては辛くて苦しい体験になるでしょう。

▲筆者もトレーニングモードでガード:ランダムに設定したダミー相手にひたすら単発確認の練習することはありますが、「果たしてこれはゲームなのか?」と思う事があります。

「でも、これだけ難しいって事は
 それだけ身に着ける価値がある強力なテクニックなんでしょう?」

そう思った人もいるかもしれませんね。

では仮に、貴方が物凄い時間をかけて努力し、

この単発確認が完璧にできるようになったとしましょう。

でもね、別に勝てるようになるとは限りません。

全く変わらないとまでは言わないけど、
苦労の割に見合った勝率アップぶりとはいかないでしょう。

これは人によっては、本当に心が折れる原因になります。

凄く努力したのに、裏切られた気分になるでしょう。

単発確認は数ある技術の一つに過ぎない

何故なら格闘ゲームの対戦は総合力の勝負だからです。

単発確認はできたら強いのは間違いないけど、あくまで技術の一つ。

ある技の単発確認ができるようになっても、
そもそもその技を当てるための間合いの取り方・近づき方を身につけなければ
練習の成果は出せません。

相手が動かないトレーニングモードで単発確認がいくらできても、
実際に人の手で動かしている相手と戦っている最中に決められるかどうかは全く別の話。

そもそも対戦慣れしておらず、緊張で頭が真っ白になってしまうようでは
単発確認ができるはずもありません。

もちろん、難しいテクニックを頑張って習得しようとする貴方のガッツは凄いです。

ただ、対人戦ゲームの界隈・競争の世界は
ガッツだけあっても成果は出せないのが実情。

なので、ここで僕から贈らせて頂くアドバイスとしては、

単発確認に固執せず、自分でもできそうな事から
少しずつ取り入れていく方がいいという事です!

格ゲーブロガー拓

大事なのは偏った技術がある事ではなく、あらゆる技術を満遍なく取り入れることです。

「反応が早いだけ」「知識があるだけ」「地上戦が上手いだけ」「対戦経験が豊富なだけ」「ムズテクができるだけ」では、勝てるプレイヤーにはなれません。

格ゲープレイヤーの最終目標は須らく、「反応が早くて、知識があって、地上戦が上手くて、対戦経験が豊富で、ムズテクもできるプレイヤー」です。

上級者の試合内容をコピーしようとする

最近の格ゲーは上級者やプロ同士の試合を手軽に見られるようになって、
本当にいい時代になりました。

プロや上級者のプレイ動画を沢山視聴して、
それを見習ったプレイ(コピー)をしようとしている人は少なくないと思います。

プロのスーパープレイに魅せられて格闘ゲームに興味を持った人は多いでしょうし、
推しのプロゲーマーを追っかけてると意識せずともプレイスタイルが似通ってきたりするものですし、

勝っているプレイヤーの動きを参考にすれば間違いない」と、そういう思いでプロの試合を繰り返し見て勉強している人もいるでしょう。

でも、貴方が今現在、

プロゲーマーに匹敵する実力を持っている訳ではないなら

プロゲーマーのプレイを参考にするのはやめた方がいいでしょう。

何故なら、プロや上級者同士の対戦は
初心者を始め多くの人にとって手本にならないからです。

格ゲーブロガー拓

勿論、単に観戦するのを楽しむ分にはオッケーです。

相手を信頼した戦い方というものがある

では何故プロや上級者の試合は、初心者を始め多くの人にとって手本にならないのか。

プロ同士の試合を見ていると

  • お互いに出方を伺うようなジリジリした展開になる
  • 色んな技を使い分けて的を絞らせないような戦い方になる
  • 完璧な対応をしてくる事を逆手に取った高度な対策を披露する

こんな展開にしばしばなりますよね。

見ている分にも緊張感が伝わってきて、凄く見栄えが良い・魅せる試合になります。
そうして、一つ一つの選択肢が凄く理に適っています。

こうなるのは、もちろんプロの皆さんが実際に物凄く緻密に攻略を組み立てていて
相手の甘い攻め方やミスを許さないくらい上手いから、というのはありますが

最初から示し合わせたかのように凄い試合になるのは、
お互いに信頼し合っているからです。

ここで言う「信頼」というのは、例えば

  • この人に甘い攻め方は通用しない
  • この人に一度見せたネタは二度通じない
  • この人が低レベルなミスをする訳がない

といった、対戦前からの心構えや暗黙の了解のこと。

別に、魅せようと思って魅せている訳ではないし、
信頼したくてしている訳ではない。

「そうしないと勝てないから、やらざるを得ない」ということですね。

相手を信頼しない戦い方もある

ですが、これが中級者・初心者同士の対戦ではそうもいきません。

何なら、プロほどではないにしろ物凄くレベルの高い上級者同士の対戦でも
同じことが言えるかもしれません。

  • 強いと確信した攻め方は一度や二度通じなかったくらいではやめない
  • 1度通ったネタは何度でも繰り返す
  • 操作をミスっても素知らぬフリして自分のターンを継続しようとする
  • 何の根拠もなしに前ジャンプする

どうでしょうか。

皆、こんな戦い方をしていますよね?

これらっていうのはまさしく、
相手を信頼してないからできる戦い方です。

▲信頼関係がない相手との対戦は、勝つことを意識するほど自然とこういった内容になってしまうものです。

これは何故かというと、上の項目でも触れましたが
格ゲーの基本は強い行動の押しつけだからです。

つまり、相手を信頼なんかせず、自分がやりたい事を押し通す戦い方というのは
本来、勝つ上では理に適っているのです。

ただ、上級者は

「(合理的なプレイだけで)楽に勝たせないための対策や訓練を積んでいる」という信頼

を戦う前から得ているから、
そういったプレイで勝つ事を、多くのプレイヤーから諦められている訳です。

でも、プロでない人はその限りではない。

だから皆して、プロ相手にはやらないような楽な戦い方を、
貴方相手にはぶつけてくる訳です。

格ゲーブロガー拓

プロレベルのプレイヤーとそれ未満のプレイヤーでは、
そもそも戦っている舞台が違います。

現時点の自分ではプロと同じ舞台では戦えないという事実を受け入れ、
まずは現時点の自分が立っている舞台と向き合うべきという話がしたいのです。

ガチ勢にとって日頃の対戦は「練習」でしかない

プロゲーマー、及びいわゆるガチ勢と呼ばれる人たちは
ランクマッチを始めとしたオンライン対戦を勝つためにやっている人は少ないでしょう。

僕たち一般格ゲーマーからすればランクマなどのオンライン対戦が「本番」なので
なんとなく皆同じだと思ってしまいがちですが、それは誤解。

プロにとっては「本番」はあくまで大会の試合であり、
日頃の対戦は大会を見据えた「練習」と捉えているのです。

これは何も、「プロ達は”練習”とかいって負けた時の保険をかけてる!」だとか「ゲームが仕事なのに、手を抜いてる!」とか、そういう事ではありません。

大会で勝ちあがるには、目先の勝利を捨ててでも
自分をレベルアップさせる事に集中しなければならないからそうしているのです。

それくらい、プロシーンの大会はハイレベルかつ過酷ということ。

格ゲーブロガー拓

この点でも、僕たち一般格ゲーマーとプロは戦っている舞台が違うのです。

参考にしやすいのは、自分より「少しだけ上」のプレイヤー

ここまで、上級者のプレイ内容をどんなに繰り返し見たところで
参考にすることはできないという話をしました。

ここまで読んでくれた人の中には、
「じゃあ一体何を参考にすればいいの?」と思った人も多いハズ。

何も参考にせず、ただ一人で考えて腕を磨いて戦えと言われても、
そんなことが出来る人は少ないでしょう。

そこで僕がオススメしたいのが、

「自分より少しだけ高ランクの人の対戦動画」です。

例えば、スト6でいうなら

  • シルバー☆1の人→シルバーの☆4~ゴールドくらいの人を参考にする
  • プラチナ☆4の人→ダイヤ☆1~ダイヤ☆3くらいの人を参考にする
  • MR1400の人→MR1500を維持している人を参考にする

みたいな要領です。

自分よりは上手いけど、ある程度自分と実力が近い人の動きを見て、
自分より上手いところ、自分にはないものを取り入れていきましょう。

また、自分よりは上手いにしろある程度実力が近い人ならば
何かしら自分と似たようなことで躓いていたりするものです。

そういう様子を見ることでも
自分が考える切っ掛けを作れたり、勇気を貰ったりできるでしょう。

格ゲーブロガー拓

昔は自分の求めるレベルの相手の動画を見つけるのが難しかったですが、
スト6はCFNのお陰で超簡単にできる!CFN万歳!

ちょっと余談:筆者の失敗談

まあね、プロやトッププレイヤーを参考にしたい気持ち・真似したい気持ちは

僕にもよーーーーーーくわかりますよ。

今ではこんな風に語ってる筆者も、昔はプロをコピーしようとしていた時期がありましたから。

具体的には、ウメハラリュウのプレイを真似しようと頑張ってた時期がありましたよ。

▲ウメハラ信者、格ゲーマーなら誰もが通る道だと思います。

その体験があるからこそ言えるんですが

僕はウメハラさんの試合を参考にして、自分の成長を実感できた事は一度もありません。

言うまでもないですが、

これはウメハラさんのプレイが低品質だからとか、そういう事ではありません。

むしろその逆。

あまりにもハイレベル過ぎて、当時初心者の自分では参考にしたくてもできなかったという事です。

当時の自分のリュウと言えば、

ただただウメハラリュウっぽい技の出し方をして満足していただけ。

なんとなく危険波動を連射して、
なんとなく昇龍拳をぶっぱなして、
なんとなく歩きガードをして、
なんとなくコマンド入力をしてるっぽく屈伸して、
なんとなく下がりながら中足を撒いていた、

ただそれだけのリュウだったモンです。

格ゲーブロガー拓

今思うと、本当に浅かった…

とにかく対人戦をやり込む

それでは最後に紹介する、初心者がやってはいけないこと。

それは、とにかく対人戦をやり込もうとすることです。

これは「え!?」と思った人が多いかもしれませんね。

もちろん対戦経験を積まなければ対戦は上手くならないのは当たり前だし
トレモに引きこもって一切対戦しないのも、それはそれで本末転倒です。

しかし、「実戦こそ最高のトレーニングだ!」と言わんばかりに、
とにかく対人戦に拘り、一人での練習を怠る人は後を絶ちません。

これが昔のゲーセンだと練習中だろうがお構いなしに「乱入」されるので
対戦の中で練習していくノウハウやマインドが必要だったかもしれませんが、

現代では誰でもじっくり練習してから対戦することが可能です。

現代の格闘ゲームはトレーニングモードを始めとする一人用プレイの機能が物凄く充実してますし、
初心者の方が、対戦で練習しようとする意味はほとんどないと思います。

対戦数と強さは比例しない

実は、格ゲープレイヤーは対戦している時に強くなっているのではなく、
対戦以外の時間で強くなっています。

トレーニングモードで調べものや反復練習をしたり、
空いた時間に新しい戦術や連係を考えたりしている間に上達しています。

何ならランニングしたりお風呂に入ったり睡眠を取ったりして、
リフレッシュしてる間にも格ゲーは上達してると思います。

格ゲーブロガー拓

「ソースとかあんの?」みたいな野暮なツッコミが来そうですが、

ここで僕が伝えたいのは無思考に対戦だけを繰り返していたら
上達することはできないよという事です!

実際、筆者は何百戦・何千戦と対戦しているのに全然上達しない人を何人も見てきました。

そういった人はほぼ例外なく、とにかく対戦を回すことにリソースを注ぎすぎて

冷静に振り返る時間とか、客観的な視点で物事を考える時間を取れていません

で、そういう人に限って

「自分には才能がない!」「これだから格闘ゲームは敷居が高いんだ!」「いいよな!生まれつきゲームセンスがある奴は!」みたいな事を言い出すものですが、

こういうのは才能の有無とか、格ゲーの難しさは関係ありません。

ただただ、その人が努力の方向性を間違えているだけなのです。

対戦すれば経験値を得られるとは限らない

これは筆者流の考え方ですが、
格闘ゲームは「プレイヤー自身を成長させて遊ぶゲーム」です。

これがどういうことかというと、

RPGなどの「キャラクターを成長させて遊ぶゲーム」とは
レベルアップのさせ方が大きく異なってくるということです。

とにかく強敵と戦いまくってれば経験値が沢山溜まってそのうちレベルアップできる、
みたいなものではありません。

もちろん格ゲーを始めたての頃とかは、対戦もトレモも関係なくやればやるだけ上手くなる時期もあります。

しかし、やればやるだけ上手くなる段階を越えてからは

どうすればもっと効率よく経験値を溜められるだろう?
次は自分の何をレベルアップさせるべきだろう?

といったことを考えて練習していかなければ、次第に経験値を得られなくなってくるのです。

格ゲーブロガー拓

そうなれば、思うように勝てなくなるし
何より自分に何も変化が起きず、そのうち飽きてしまうのも時間の問題でしょう。

対戦の振り返り・考える時間を確保しよう

ただ、僕としても

「格ゲーをやるなら対戦がしたい!」という気持ち自体を否定する気は一切ありません。

なので、

「とにかく対戦したい!対戦が楽しすぎてやめられない!」

という人は、その調子でどんどん続けていきましょう。

ただ、対戦の合間に内容について考える時間を取ることをオススメします。

そしてその際に有効なのが、

思いついた事はその場でメモに残すことです。

そのメモを書くのに使用するものは、

  • 紙のメモ
  • 紙のノート
  • スマホのアプリ(メモ帳)
  • ディスコードの個人チャンネル
  • X(Twitter)のポスト

と色々ありますが、本当になんでもいいです。

こうすることで、後から見返して振り返りやすい環境を用意していきましょう。

そして、できれば決まったタイミングで

そのメモを見返しながら振り返る時間を作るのがオススメです!

こうすることで振り返る時間を最低限に短縮できます。

そうすれば、対戦の時間が削られずに済みますからね。

おわりに

補足として説明しておくと、ここまで挙げてきたものは

絶対にやってはいけない、とまでは言いません。

これらをやっていて本人が「楽しい」と感じるなら、それはそれで良いことです

もしも貴方が本気でトップレベルのプレイヤーになりたい、プロゲーマーになりたいと考えているなら

遅かれ早かれ向き合わなければならない事柄でもあります。

ですが、もし貴方が

  • 「格闘ゲームと言えば地上戦でしょ!」
  • 「遅らせグラップを覚えよう!」
  • 「15F単発確認はできるようになろう!」
  • 「プロゲーマーの〇〇さんはこれをやってる!キミもやりなさい!」
  • 「格ゲーは対戦してナンボ!トレモしてても仕方ない!」
  • 「まずは黙って10000回対戦しろ!」
  • 「自分より上手い人と対戦しないと強くなれない!負けながら覚えろ!」

みたいなアドバイスを他の人からされて、それを素直に信じて行動していて、

かつゲームを楽しめていない…という状態なら

身の振り方を考える必要があるでしょう。

ちょーっと陰謀論的な話に聞こえるかもしれませんが、

僕は凄く大事な事だと思っているので、是非とも考えてみてください。

そのような上達論を貴方に教えてくれた人は、一体誰ですか?どんな人ですか?

その人は、本当に貴方の事を想っていたのでしょうか?

貴方がそのアドバイス通りに行動して、自分以外に得をする人がいませんか?

貴方は、誰かにとって都合の良い対戦相手になっていませんか?

いかがだったでしょうか。

断っておくと、

貴方に先人の意見をなんでも取り入れようとする純粋さ・吸収力があるのは

本当に、本当に素晴らしいことです。

というかね、こーーーんなに長い記事を最後まで読んでくれてる時点で

貴方は間違いなく意識が高いし、格ゲーの才能がありますよ

だからこそ、最終的には

「自分がやるべきことは、自分で考えて、自分で決断する」

という選択を、自信を持って取ってください。

誰かが言ってた言葉、皆が言ってる言葉に、

支配されないでください。

それが一番自分の身と心を守るために、ひいては充実した格ゲーライフを確立していく上で

最も「やるべきこと」です。

という訳で今回はここまで。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

1日ひとつだけ、強くなる。
created by Rinker

  1. 2023年度のverの話になります。2024年度では調整により、かなり難易度が上がりました。 ↩︎
ABOUT ME
格ゲーブロガー拓
1989年生まれ。2009年頃から本格的に格闘ゲームをプレイするように。現在はストリートファイター6を主にプレイ。 過去に注力した格闘or対戦ゲームと使用キャラクターはストリートファイター4(リュウ)、ギルティギアイグザード(ラムレザル)、大乱闘スマッシュブラザーズSP(ジョーカー、スティーブ)など。 ゲーム以外の趣味は読書・ジム通い等。

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POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    プラチナで沼にハマっていた者です。
    この記事を読み守りばかり上手くいかずイライラしていたのを再確認しました。
    相変わらずプラ4の人に勝てませんが攻め続けるという楽しさを得たのは大きな前進と感じました。
    ありがとうございます。

  2. コッテリハンバーグ より:

    ウル4くらいの時代で止まっている若輩者です。
    この記事読んで色々と目から鱗でした、特に最後の誰かにとって都合のいい対戦相手でしかないって所です。
    他ゲーですが、正直に言いなりになってサンドバックにされてた瞬間がありました(頼んでもないのにアドバイスしてきたり戦果自慢されたり自分のやってきた練習が全部正しいとか間違ったこと言ってる?などのモラハラ)。

    お陰様で自分の中で積み重ねて形骸化されてた経験と、そのモラハラ練習法の性で対人ゲームが楽しくないと思って居たところなんですが、何というかおかげさまで色々と肩の荷が降りたのを感じました、駄文でかなり感情が入り混じったコメントで申し訳ないです。
    本当にこれを読んだおかげで精神的に助かりました。
    スト6を始めるようになったら、こちらの色々な記事を参考にさせて貰います。

    何度か読み返して、死んでたメンタルが沸々と芽吹いてきたのを感じました。
    本当にありがとうございます。

    • こちらこそありがとうございます!そこまで言って頂けるとは感無量です…
      この記事でコッテリハンバーグさんが対人ゲームを楽しめるようになれたなら、こんなに嬉しい事はありません!機会があればスト6も是非!

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